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2009.01.04 Sun
 
            龍とドラゴンの世界

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 「図説 龍とドラゴンの世界」 遊子館歴史選書6

 著:笹間良彦

 出版:遊子館
 ISBN:978-4-946525-88-9

 価格:1800円+税
 第1刷:2008年4月3日

 「龍の神秘、ドラゴンの伝説    都市化の波は天空を穢し、森林を破壊し、川・湖・海を汚染し、森や河の精霊たちは封印され、龍神の棲むべき領域は封鎖されてしまった。科学文明は、歴史のダイナミズムが生み出した龍とドラゴンを葬り去ってしまったのか。人類は龍の死とともになにを失ってしまったのか。今、龍の再生の意味を考える。」(本書帯より引用)

 「図説で読み解く日本の龍、世界の龍  人類が生み出した最大の神獣にして怪獣、龍とドラゴンとは。その期限を古代文明に辿り、メソポタミアからギリシア、エジプト、ヨーロッパへのドラゴンの系譜と、インドから中国、日本への龍の系譜を歴史図像、文献資料を駆使して解説した比較文化図像学の世界。」(本書帯より引用)


 目次:

  ・はしがき
  ・凡例・資料等協力

 第1章 龍の起源・西洋の龍・インドの龍

  ・龍の起源をさぐる
  ・龍誕生の地を推理する
  ・ギリシア神話の神々の龍退治
  ・中世ヨーロッパの龍伝説
  ・悪龍を紋章とした西洋の王や騎士
  ・奇っ怪なヨンストン動物図説の龍たち
  ・古代インドとエジプトのコブラ神の符合
  ・仏陀によって大蛇から神となったインドの龍
  ・龍を喰うインドの金翅鳥カルラ
  ・龍宮伝説誕生への道
  ・※龍言百語(一)二字語

 第2章 中国の龍

  ・『山海経』に登場する龍的な神々
  ・二匹の龍に乗る『山海経』の神々
  ・龍身の天地開闢神「盤古」と人類創造の男女神「伏羲」「女媧」
  ・殷・周の遺物に見られる龍文の造形
  ・中国古代文字(甲骨文・金石文)に見る龍の造形
  ・躍動する戦国時代・漢の龍とコーカサス、中央アジアの龍
  ・後漢の画像石に浮彫された爬虫類的な龍
  ・龍のイメージは漢の時代に確定した
  ・馬王堆漢墓の帛に書かれた龍と神話の世界
  ・墳墓に描かれた龍の意味するもの
  ・龍は神々・仙人の乗りものであった(1)
  ・龍は神々・仙人の乗りものであった(2)
  ・虯龍に乗った李白、李賀と孔子誕生を祝う龍
  ・仏教聖者に敗北する龍
  ・龍の子どもたち(1)贔屓
  ・龍の子どもたち(2)螭吻・蒲牢・狴犴
  ・龍の子どもたち(3)饕餮・蚣蝮・睚眦
  ・龍の子どもたち(4)狻猊・槭圖・龍の仲間
  ・龍と皇帝の伝説(1)龍座に腰掛ける堯
  ・龍と皇帝の伝説(2)龍に乗る禹と石から生まれた啓
  ・皇帝の衣服に縫い込まれた五本爪の龍
  ・乾隆帝の龍袍と臣下戚継光の蠎袍
  ・中国の龍の図案(1)翼龍・蜥龍・蒼龍教子
  ・中国の龍の図案(2)交龍璧・双龍戯珠・虁龍
  ・中国の龍の図案(3)拐子龍・草龍拐子・珥璧
  ・※龍言百語(二)二字語

 第3章 日本の先史時代・古墳時代の龍

  ・縄文時代の蛇の装飾土器
  ・弥生式土器に刻まれた日本最古の龍
  ・銅鐸の流水文は蛇から龍へのイメージか
  ・神獣鏡に見る龍虎と中国神話の神仙
  ・古墳時代の環頭大刀に見られる龍の造形
  ・古墳時代の龍の意匠と後漢墳墓の龍の類似性
  ・※龍言百語(三)二字語

 第4章 古代神話と奈良時代の龍
 
  ・日本古代神話の蛇と龍(1)素戔嗚尊の八岐大蛇退治の背景にあるもの
  ・日本古代神話の蛇と龍(2)海神の娘豊玉姫、龍となって子を生む
  ・日本古代神話の蛇と龍(3)三諸山(三輪山)と箸墓の蛇伝説
  ・日本古代神話の蛇と龍(4)県守が退治した大虬(蛟龍)と『常陸風土記』の夜刀神
  ・奈良時代の龍と中国の影響
  ・奈良時代最高傑作の鋳銅金工「華原磬の龍」
  ・躍動する盤龍鏡の龍
  ・疾走する奈良時代の龍
  ・奈良・平安時代の梵鐘の龍頭
  ・※龍言百語(四)二字語

 第5章 平安時代の龍

  ・平安時代の龍伝説
  ・空海による神泉苑での雨乞いと龍蛇
  ・平家納経経箱の龍と春日大社の火焔太鼓の龍
  ・『鳥獣戯画』に描かれた龍と霊獣たち
  ・雅楽の蘭陵王面の龍
  ・剣を呑む倶利伽羅龍
  ・龍頭船の龍
  ・幻の源氏八龍の鎧と平氏唐皮の鎧
  ・『今昔物語集』の龍と天狗の説話
  ・道成寺縁起の源流となった大蛇への変身
  ・大蛇を助けて大ムカデを退治した七人の男
  ・※龍言百語(五)二字語

 第6章 鎌倉時代の龍

  ・江ノ島で龍の鱗を授かった北条時政
  ・『華厳宗祖師絵伝』の龍
  ・鎌倉時代の龍の表現
  ・甲冑の絵韋に描かれた龍
  ・引両紋と龍
  ・鎌倉時代と南北朝・室町時代の梵鐘の龍頭
  ・※龍言百語(六)三字語

 第7章 南北朝・室町時代の龍

  ・後醍醐天皇に献上された龍馬
  ・龍に頼まれて大ムカデを退治する俵藤太秀郷
  ・絵巻物に描かれた龍たち
  ・『道成寺縁起絵巻』の龍
  ・伝大内義隆奉納の大鎧の龍
  ・『太平記』『後三年合戦絵巻』に描かれた龍頭の兜
  ・雪村周継の龍
  ・刀剣に彫られた倶利伽羅龍剣
  ・※龍言百語(七)三・四字語

 第8章 安土桃山時代の龍

  ・安土桃山時代の龍と海北友松の龍
  ・毛利輝元寄進の白檀塗菖蒲型太刀に描かれた宝珠を握る龍
  ・蛇信仰と融合した奈良絵本の龍
  ・※龍言百語(八)四字語

 第9章 江戸時代の龍

  ・明神が龍蛇を退治した話
  ・竜巻と龍の昇天
  ・龍の子・鼉龍・火龍骨
  ・野守という蛇のような怪物に祟られた話
  ・遠州桜ヶ池の龍神伝説
  ・鯉が滝登りをして龍になる話
  ・江戸時代初期の龍の表現
  ・江戸時代中期の龍の表現(1)
  ・江戸時代中期の龍の表現(2)甲冑の龍と大衆化される龍
  ・江戸時代後期の龍の表現
  ・和漢三才図会の龍蛇
  ・※龍言百語(九)五字語~

 第10章 近・現代の龍――龍の死と再生

  ・河鍋暁斎と下条桂谷の龍
  ・横山大観の龍
  ・龍の死と再生

  ・索引






 今回紹介する『図説 龍とドラゴンの世界』は以前出版された『龍―神秘と伝説の全容』(刀剣春秋新聞社・1975)、『図説・龍の歴史大事典』(遊子館・ISBN:4-946525-75-0・http://lasksnow.blog53.fc2.com/blog-entry-61.html)の刊行後の研究成果を加え、また、一般読者向けに纏めたものだそうです。ただし、両書の著者である笹間良彦氏は本書執筆中他界されたため、残りの編集は編者・瓜坊進氏が担当したそうです。

 本書は一般読者向けにと編集されたということで、歴史書・研究書の類になりますが非常に読みやすく、ひとつひとつの項も図を含めて見開き1ページでまとめてあります。ほぼすべての項に図がはいっているのでその面でも本書は良い資料となると思います。

 前述の『図説・龍の歴史大事典』は現在でも購入可能ですが1冊15750円と非常に高価でありますし、『龍―神秘と伝説の全容』は1975年発行ということもあり現在入手不可です。そういった面から考えると本書は価格も抑えられ、サイズも持ち運び可能、しかし各項目に関してはよくまとまっていてなおかつ図も入っている、非常に優れた書籍かと思います。

 内容も、目次をみていただければ分かると思いますが、多くは日本の龍に関するもので、時代ごとに流れを追ってまとめられています。ですので龍に関する事物が時代ごとにどう変化していったのかがよくわかります。しかし日本以外の龍・ドラゴンについてもしっかりと触れていて、第1・2章に関してはしっかりとそのあたりをとらえています。

 ただし、西洋のドラゴンについて詳しく知りたいという方にはあまりお勧めいたしません。目次を見ていただければ分かる通り、8割は日本の龍の事物についてです。

 もうひとつ、本書は多くの図を載せてはいますが、図です。タイトルも「図説」がつくように、"図"を使用し"説"明するのです。決してイラスト集ではありません。イラスト集として龍を探すのであれば秀作社や日貿などから「龍の描き方」の類の書籍が多く出版されていますのでそちらの方が有益でしょう。

 しかし、歴史的な遺跡からの出土品、過去の有名画家の絵図、兜に彫られた龍など、本書にはそれらにはあまりのらない図も多く掲載されています。そのようなものを求めているのでしたら問題は無いと思います。

 目次を見て内容に興味をもたれた方には是非お勧めいたします。このような内容の書籍はあまりないので。もちろん、15750円する『龍の歴史大事典』を購入するのも可能ですが、どう見ても高価です。そう簡単には手が出ません。それに、内容が求めているものと違えば悲しいものです。もし本書『龍・ドラゴンの世界』を読んでみて、もっと深く知りたい、そう思えば是非『大事典』を買うとよいと思います。さらに詳しく多くのことが書いているはずです。日本の龍の歴史について興味がある方は是非手にとってみてください。


 ※目次等に漢字間違いがあればこっそり教えていただけると助かります。普通に変換して出てこない字が多いので、もしかしたら間違っているかもしれません。
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